ベネッセのこどもちゃれんじ『ほっぷ』6月号の付録は、「かずのドーナツ屋さん」だ。もあちゃんは、これをず~っと楽しみにしていた。
「かずのドーナツ屋さん」というからには、教育的要素を組み込んだ「エデュトイ」になる。チョコドーナツ5個、いちごドーナツ5個、トレー1枚、トング1個、ミラクルドーナッツと書かれたサンバイザー、お持ち帰り箱2個、数カード5枚、おかたづけばこ兼調理台のセットになっている。
3~4歳児は、数を順番に言うことができても、実際に数えたり、数を答えたりすることができない。それは、数の概念を理解していないからなのだという。つまり、数=量のことで、数字とものの数は対応し、数えた最後の数が全部の数であり、5は4より1つ大きいこと、などが分かるということだ。こんなことをおぼろげに理解したのは、papaは小学校入ってからではなかったか?
もあちゃんは、サンバイザーを被りママやパパに向かって叫んだ。
もあ『ドーナチュはいりませんか~?』
ママ『いちご2つとチョコ1つください!』
もあ『はい、わかりました!』
いちご1つとチョコ1つを箱にいれて、
もあ『はい、どうじょ』
ママ『いちごが1つ足りないんですけど…』
もあ『あっ、はい』
ママ『全部でいくらですか?』
もあ『ななひゃくごじゅうえんです』
こんな会話がしばらく続き、もあちゃんは自作自演の『ドーナツの歌』を満面の笑みで歌い踊った。どこで覚えたのか、もあちゃんの新しいステップにママは笑い転げていた。まさにミラクルドーナツなステップだ。内弁慶のもあちゃんは外ではお披露目しないので、ビデオに記録しておいた。