思いの丈

バレエの発表会が今月の後半に迫っている。
日曜日ともなれば合同レッスンと称して、昼から3時間以上もレッスンをしている。すでに衣裳が手渡され、照明のリハーサルも行った。
ところが、先週の日曜日のレッスンが終わって自宅に戻るやいなや突然泣きだした。そして自分の思いの丈をコピー用紙に書いた。
Feeling-of-the-person.jpgせんせい ぜんぜんひとのきもち
わかってないですね
あんないしょうなんて
きれませんからね
やです。

主張がはっきりとして怒っている。どうやら発表会で着る衣裳に問題があったらしい。持ち帰った衣裳を見ると「リス」の茶色い衣裳だ。リス役をやるのかと思ったら、なんと「ビスケット」だった。バレエ教室の事情もあるだろうが、その衣裳はどう見てもビスケットには見えてこない。
翌日、「ビスケットに見えない」思いの丈を大(おお)先生にぶつけてみた。小さいが毅然とした気持ちが先生に伝わり、衣裳は変更することを了承してくれたという。退団覚悟の思いは、かなりの勇気が必要だったと思う。

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