遊びにも“大小”がある。遊ぶ対象物の大小ではなく、スケールの大小のことだ。
海岸の砂浜は、言ってみれば大きな「お砂場」。だから、洗濯で使う青いポリバケツやスコップ(プラスチック製)などで、大きな砂のケーキなどを作って遊ぶのが普通だ。
しかし、いつも公園のお砂場で、小さなスコップやミニ熊手、ミニバケツを使って遊んでいると、突然大きなお砂場が現れても、もあちゃんは小ぢんまりと遊んでしまいそうな気がした。これは水槽で泳いでいた金魚が、真ん中の敷居を取り払って2倍の広さにしても、相変わらず元の容積内でしか泳がないようなものだ。
パパは「あそびがちいさいよ~っ!」と、思わず発声してしまった。しかし、それは杞憂に過ぎなかった。砂のケーキに木を立て、大きなスコップで砂を掘っていた。