蒲鉾のひなまつり

懐かしい知人宅から、思いがけないプレゼントが届いた。
“懐かしい知人宅”とは、大学2~3年生にかけて家庭教師をしていたお宅。当時中学2年生と小学校低学年の2人の息子がいて、それぞれ暁星中学校・暁星小学校に通っていた。暁星学園(Ecole de l’Etoile du Matin)は、小学校からフランス語が授業であり、家庭教師の条件としてフランス語を含む全学科を教えられることだった。それまで家庭教師をしていた大学の同級生がフランスに留学することになり、フランス語は第2外国語で選択しただけの自分がピンチヒッターとして引き受けることになった。何とか家庭教師が務まったのは、フランス語は教科書の進行速度が遅く十分な予習ができたからに他ならない。
週2回の家庭教師終了後は、たいてい家族で夕食をいただいた。あれから約30年の年月を経たが、年賀状だけのお付き合いが続いている。長男はお父さんの後を継ぎ、玩具屋の社長になっているのを、偶然今年の民放の正月特番への出演で知った。
Doll's-Festival-kamaboko.jpgさて“思いがけないプレゼント”とは、小田原かまぼこの老舗「籠青(かごせい)」の『ひなまつりセット』と『おでん種詰合せ』だ。『ひなまつりセット』は、めびなとおびなの「ひな蒲鉾」、「ひな伊達巻」、紅白のしんじょ「おだまき」。はまぐりの貝殻に貝柱風味のしんじょを手付した「磯の香」が詰合せになったものだ。一方、『おでん種詰合せ』はボリュームたっぷりで、いくら日本酒があっても(?)食べきれないほどだ。
長男は44歳、次男は39歳くらいの年齢になり、結婚して女の子がいるのかもしれない。送り主はお母さんだから、可愛い孫娘へのプレゼントのついでに、ちょっとだけ思い出してくれたのだろう。その証拠に、年賀状は娘の顔が目いっぱいのデザインだったからなぁ…。

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