「拾った子」

桃太郎は川に洗濯に行ったお婆さんに拾われたというのはおとぎ話。翻って現実の世界では、橋のたもとや川で「拾った子」と言われたことのある人が現在でもかなりいるという記事が朝日新聞に載った(朝日新聞2013年4月20日土曜日)。
記事によれば、「拾った子」と言われたことのある人は31%と3割強。世代別では多い順に、40代(39%)、50代(35%)、30代(32%)、60代(29%)、20代(27%)、70代以上(16%)となっている。言われた理由は、「からかい・冗談として」が最も多く、「しつけの一環」や「脅し」「愛情」などの理由が並ぶ。
真っ赤なウソが時代を超えて無くならないのは不思議なことだ。古くから伝わる「拾い親」の風習が起源とする考え方もあるようだが、子どもがあまりに生い立ちをせがんだからとか、通過儀礼的な役割という理由の方が多少しっくりくる。
生い立ちという点では、コウノトリが運んできたという方がもっとしっくりくる。もっとも、こちらはシュバシコウ(西洋コウノトリ)が煙突の上に巣を作り、その家に幸運や赤ちゃんを運んでくる言い伝えがもとになっているようだ。

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